考古学的眼差し
- 読み替えによる継承の場の提案 -

氏名
藤田 正輝
所属
東京理科大学大学院
理工学研究科 建築学専攻
研究室
垣野研究室
作品概要

日本には現在、123地区もの重要伝統的建造物群保存地区があり、規模や種別は違えど、どれも我が国にとって歴史的価値の高いものとなっている。それぞれの地域に保存しなければいけない建築物や工作物、環境物件があり、各自治体がガイドラインに沿って景観を保全している。特に観光地化されていない地域では、インフラ整備などの都市発展から取り残されたために歴史的景観が保たれた、というケースが多く、過疎地域と同じように後継者不足や世帯数・人口の減少、空き家対策、転出者の増加が進行している。そのため、こうした地域では遺された景観を守りながら、その町の環境を魅力的に活用していく、持続可能な社会づくりが重要になり、そのような中での建築のあり方も見直す必要がある。
街並みとは更新されていくものであり、各自治体の既存ガイドラインでは修理や修景に重きを置き、町には伝統的建造物以外にも認定されていない建物も多く、それらも街並みを構成してきた大事な要素の一部であり、そうした建物も含めて町は醸成してきた。本計画では、町で行われていた文化や生活、空間に基づいて、街並みの要素を等価に扱うことで持続可能な新しい町らしさの取得するための提案である。
町のハレ・記憶・遺構を基に計画敷地を5つ選定し、祭りを通して相互に連関していく。町中に散見される遺構を真壁町の要素を使い再構築することで、新しい風景や生活が生まれる、そんな建ち方を目指した。

作品イメージ

作品ファイル

Profile

  • 略歴
    1996年
    埼玉県川口市生まれ
    2019年
    東京理科大学 理工学部 建築学科 卒業
    2022年
    東京理科大学大学院 理工学研究科 建築学専攻 修了

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