盲と東京
- 視覚障害者とともに都市を拓く -

氏名
服部 厚介
所属
法政大学大学院
デザイン工学研究科 建築学専攻
研究室
赤松佳珠子研究室
作品概要

あらゆる身体的感覚は、地図へと置き換えられた。結果として現代の都市空間は、視覚的な情報に頼り過ぎている。
そこで、視覚障害者の立場から、東京・建築を考えてみる。
そのことを通して、視覚的な情報に囚われない、都市の捉え方、建築のあり方を模索することを、本修士設計の目標とした。
東京の本来の姿は、視覚をあつかわずして、空間を把握することができる。縄文海進期の地図を片手に、80kmの東京歩行調査を通し、そう確信した。
しかしながら、そのことに気づいて生活している人々は多くない。
そこで、共に視覚を扱わずして知覚することができる、微地形と、街の雰囲気、この2者がリンクしている事実を記録し、その事を、強調したり補正したりするための道具として機能する建築を計画した。プログラムは、情報提供施設の性格を持った食堂や、就労支援施設でもあるカフェ等の、障害の有無にかかわらず利用しやすいものとした。
この建築が機能することで、誰もが、目には見えないもう一つの東京の風景を発見していくことをめざした。

作品イメージ

作品ファイル

Profile

  • 略歴
    1997年
    名古屋市生まれ
    2020年
    法政大学 デザイン工学部 建築学科 卒業
    2022年
    法政大学大学院 デザイン工学研究科 建築学専攻 修了

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