交換ノ場

- 石岡市複合文化施設計画 -
氏名
吉田雅登
所属
筑波大学大学院
人間総合科学研究群 デザイン学専攻
研究室
加藤研究室
作品概要

1968年に竣工された石岡市民会館は、設機能の老朽化と設備更新が困難であることを踏まえて、2020年をもって閉館となった。このため、現在石岡市内に文化活動の拠点となる施設がないという現状を踏まえて、主要機能としてホールを中心とした複合文化施設の整備が検討されている。そこで、本計画においては、現代市民ホールの類型と石岡市の文化活動における分析を通して、新たな複合文化施設を提案する。
本計画は、「交感する文化」をコンセプトとして、各々の活動が交錯し、拡張してゆくような空間計画となっている。設計対象地は、JR石岡駅に隣接しており、駅との一体的な利用と市民アクセスが良いため、駅から広場を介して連続してつながっているように配置計画し、プラットフォームから内部が見えるような開口デザインとなっている。加えて本計画では、ホール部分を中央に配置することによって、「PLAZA」と「FORUM」の二つのエリアを設けている。「PLAZA」ゾーンは、サブホールやカフェが広場に面して配置され、市民が日常的に利用するアクティブなゾーンとなっている。「FORUM」ゾーンは、市民団体やクラブ活動の練習のためのスタジオや工房などの個室群が配置され、中庭を中心とした親密な空間となっている。ホール不使用時には楽屋等を開放することができ、市民ホール全体が市民に開かれた施設として利用が可能となる。建築が文化を紡ぐ織り機としての役割を果たし、石岡の新たな文化の土壌を作ってゆく提案である。

作品イメージ

Profile

略歴

滋賀県長浜市出身

京都橘大学を卒業後筑波大学大学院に入学