領域境界論

氏名
野島太一
所属
東京工芸大学大学院
工学研究科 建築学・風工学専攻
研究室
建築設計計画Ⅱ(田村裕希)研究室
作品概要

境界に沿う家。
世田谷線沿線のゆるくカーブする敷地にアトリエを併設する住宅と、駅の待合スペースを兼ねたカフェの複合建築を提案する。棟木を敷地の軸に沿わせて通し、垂木を両側にスイングさせ屋根を敷地に収まるようにねじって繋げ、連続するサーフェスとなる屋根は垂木のスイングによって表裏が反転し都市に対して、開くインターフェースとなっている。
領域に棲む家。
2つの用途地域にまたがる敷地にそれぞれの境界からセットバックさせたヴォリュー厶を挿入し、建築と庭を交互に挿入する。
1階のShopは住居の玄関として機能し、これはこの敷地に存在していた祖父の八百屋が、通学路となっている道を通る子供たちに店を跨ぎ、道とリビングで挨拶を交わす光景から生み出された都市側からも住居側からも交流が可能な場になる。
本設計では開口部に現れる建具も建築空間と外部の境界に差し込まれる領域だと考え、建具が稼働することで生まれる空間を外側に広げようとする試みや部屋の中に開かれた時にプライバシーを守る動きを起こす。
2つの住宅の間に生活空間があふれます。庭に対して、ソファーや机がはみ出し、生活のシーンが家中に浸透する。そして、そのシーンはShopを通じて都市へと映し出される。
領域境界論は概念としての境界を実態としての領域として設計にフィードバックし続けることで、都市に新たな関わりとしてのインターフェースを創出する設計手法だ。

作品イメージ

Profile

略歴

1998年 東京都世田谷区生まれ

2021年 東京工芸大学 工学部 建築学科 卒業

2024年 東京工芸大学大学院 工学研究科 建築学・風工学専攻 修了