屋外避難階段の活用に関する研究と設計提案

〜複数ビルでの屋外避難階段の共有による都市の余白空間の活用〜
氏名
今井元
所属
東京電機大学大学院
未来科学研究科 建築学専攻
研究室
建築設計研究室
作品概要

本提案は神楽坂三丁目の一街区を対象に複数のビルで屋外避難階段を共有することで街区の抱える問題解決を図りつつ、街区全体を立体的に繋ぐ新たな空間活用の提案である。
大量の建築が生まれる現代において内部空間や街との接し方には工夫がなされる一方で、余白空間に至っては十分に活用されているとは言えない。その中でも屋外避難階段は高層化・密集化が進行する都市において上下を繋ぐことが可能であり、その機能上一定以上の面積を持つが、現在はその空間が有効活用されているとは言えず、二方向避難の重複や避難経路確保による土地利用効率の低下といった問題も抱えている。そんな残された余白空間である屋外避難階段に着目し、研究から得られた「共有」を始めとする7つの構成要素とそれらに共通する鉛直性や水平性といった「方向性」を設計提案に取り入れることでコモンスペースとしての屋外避難階段を構築しつつ、街区全体を更新していく。
新たな屋外避難階段空間は街区のコアや居場所として日常的に利用されるだけではなく、隣接するビルにも影響を与え建築と余白空間の関係性を変化させる。そんな今後の余白空間の可能性を提示する提案である。

作品イメージ

Profile

略歴

1999年 埼玉育ち

2022年 東京電機大学 未来科学部 建築学科 卒業

2024年 東京電機大学大学院 未来科学研究科 建築学専攻 修了