TOPOPHILIA

- 高知県佐川町における風土に根差した生業や暮らしから人と自然の関係を築く学び舎 -
氏名
石村真祐子
所属
日本大学大学院
生産工学研究科 建築工学専攻
研究室
篠崎研究室
作品概要

TOPOPHILIA というイーフー・トゥアンの提示する概念を鍵として,人々が特定の場所や環境に対して持つ情緒的な結びつきに焦点を当てる。この概念は,場所(topos)と愛(philia)を組み合わせた造語である。人びとの生活の場に対する場所愛を深めることで,持続可能な地域や地域の環境保全を,地域住民自らが参加し創造していくことを意図する。
里地里山の多い高知県高岡郡佐川町を計画地に設定し,この地域に根ざす生業における,若い世代の雇用の創出や,生業の担い手の確保と育成を行うための場と,地域にある自然資源を有効活用した体験学習を行うための場を計画する。計画の背景には,中山間地域における里地里山の生活や農業の近代化に伴う未利用地の問題がある。放置され管理する担い手が不足している。海外より流入する資源への依存が高まり,農産物の国内自給率低下が懸念される。本提案は,自然環境に密接した人々の暮らしと地域社会における共同体を再生し,住む人の暮らしを豊かにすることを目的とする。身近な資源を適切に活用することは,自分の住む環境の理解へと繋がるうえ,まちの人や訪れた人がまちのアップデートに携わることで,場所への愛着を形成し,自然環境に密接した暮らしの実現を期待する。また,情報発信や継承するきっかけを生む場を創ることを通して,人が出会う機会を増やし,若い世代の雇用の創出や,担い手の確保と育成へと繋げ,佐川町の活性化に繋がることを願う。

作品イメージ

Profile

略歴

2000年 高知県生まれ

2022年 日本大学 生産工学部 建築工学科 卒業

2024年 日本大学大学院 生産工学研究科 建築工学研究専攻 修了