相談内容
希望を実現してくれる建築家(設計者)との出会いと選定
人との出会いは夫婦や家族、親戚、友人などその人の人生のスタートであり人生そのものと言っても良いものです。家創りにおいて建築家との出会いもまた、家創りのスタートであり建築家との家創りプロセスの結果が出来上がる家となります。
このため、家創りでどの様な建築家と出会い、共に家創りをして行くかはとても重要な事です。理想の建築家とは、欲を言えば限がありませんが自分や家族の大切な財産や夢を託すわけですから住宅設計や工事監理と言った建築の専門的な知識や経験が豊富であることも大切ですが、無理なくコミュニケーションができ趣味趣向や価値観での違いが少ない建築家が望ましいと思います。
最近の設計者との出会は、不動産会社やハウスメーカーや工務店といった家の売買や造る側の社員や担当を通じた外注設計事務所としてユーザーと出会う機会が圧倒的に多くなっています。その結果出来上がった家のトラブル事例や相談が日本建築家協会の相談室に数多く寄せられています。
トラブルを事前に防ぎ良い家創りを実現するためにも、理想の建築家(設計者)とどの様に出会い選ぶのかを紹介してみます。
ケース1:家を造った知人、友人からの紹介(建主側からの紹介)
家を造った知人、友人から建築家を紹介されて家を創る場合には、建築家の人柄や相性、家創りプロセスが聞ける事や出来上がった家を事前に見る事が出来建築家の知識や技術など多くの情報が得られる事や、知人、友人からの紹介で建築家との出会いもスムーズに進む事でしょう。
しかし、希望や個性は個人々で千差万別ですので必ずしも友人、知人の希望が実現しスムーズに進んだからと言って自分も同じ様に進むとは限りません。友人、知人からの紹介ゆえに断れない事情ができ、建築家選択の余地を無くすこともあると思いますので、紹介を受けて建築家と会ってからの断りなどはかえって言い辛くなったりもします。
友人や知人から人柄や打合せの仕方、家が出来るまでの関与の仕方など良かったことも期待外れだったことも含めてその建築家の事を聞くことも大事ですし、ご自身でも紹介を受けて会う前に建築家の経歴書を入手してプロフィールや設計事務所の組織形態、所属団体、設計・監理経歴などある程度その建築家のことを知る努力や会った時に聞く事柄なども整理しておくことが必要でしょう。
その上で自分には合わないと少しでも思ったなら、友人や知人の紹介でも断る勇気は持ちましょう。
ケース2:工務店など施工者からの紹介(造り手側からの紹介)
工務店など施工者から建築家を紹介されて家を創る場合では、建築家の人柄や相性、家創りプロセスが聞ける事や出来上がった家を事前に見る事が出来建築家の知識や技術など多くの情報が得られる事は、ケース1と同様ですが、たいがい紹介した工務店が施工することが前提となっている紹介で、設計施工一貫となんら変わることなく設計や監理、施工者までがセットとなっている事を認識しなければなりません。
この場合、建築家選択の余地が無いことはケース1と同様ですが、加えて施工者選択の余地も無い事を認識した上で紹介を受け入れるか決断しましょう。
・インターネットの建築家ホームページから選ぶ
・インターネットの建築家紹介システムから選ぶ
・インターネットのコンペシステムから選ぶ
・家造り関連の本や雑誌、新聞記事から選ぶ など。