相談内容
上空に高圧線、隣に小川が流れる郊外の敷地
市街地の賃貸マンションから郊外への引越しを考えています。マンションから車で1時間程郊外にある180㎡の造成4敷地の南西側一敷地です。第二種住居専用地域、容積率200%、建蔽率60%、高度15m地区で道路から2m程の通路を入ると上空に高圧線が走っている土地です。南隣に川幅2mほどの小川が流れていて田が広がる敷地が気に入っています。不動産業者は、駅からも近く人気がある土地で人気があるので気に入ったなら早く手付金を支払い土地を押さえた方が良いとの事です。木造2階建てを考えていますが、この様な土地に家を建てても大丈夫でしょうか?
1)南側の小川について
小川がある事で、空地が出来、南側の採光や通風が取れるというメリットがあると思います。ただし、川の近くの土地の多くは地盤が悪く、杭などの地盤補強が必要となる可能性があります。
また、小川と敷地にあまり高低差が無い場合は、浸水被害の危険もある事から、市役所等のハザードマップで確認して下さい。
小川があることで夏場は涼しい風を感じる事ができますが、反面、虫の発生や臭いで悩まされるケースがある事も考えておいた方がよろしいでしょう。
2)敷地上空の高圧線について
高圧線の電線下の土地については、高圧線下地と呼ばれ、建築制限が設けられています。
電圧が7千ボルト以上の特別高圧線下の場合は、高圧線の外側線から水平3mの範囲は家を建てる事が出来ません。
また、電圧が600ボルトから7千ボルト以下の高圧線下の場合は、建物高さを送電線から3m以上低くすることが定められています。結果、住宅の設計に制限が加わる可能性があり、売買における重要事項説明では高圧線下地は「嫌悪施設」に該当するようですので不動産価値の面から評価は低いと考えられます。
なお、送電線から発生する電磁界のうち、電界は健康に影響を及ぼさないと考えられているようですが、磁界については諸説あるようですので、健康リスクをお考えになるのであれば、その点も考慮されたほうがよろしいかと思います。