6.今後の展開
 ドライミストが万博で話題となってから3年が経過しましたが、最近の温暖化問題のなかでますます注目を集めています。ドライミストは、噴霧の様子に滝や噴水のような視覚的効果があり、なおかつ効率的に水の蒸散エネルギーを利用する空間冷却技術なので、人々が求める「涼」をより少ないエネルギー負荷で提供ができます。水の蒸発潜熱の働きにより、エアコン効率を示すCOP比では、家庭用エアコンの1/20以上となる高い運転効率になります。
 自然環境の力だけでは都市の気温上昇が抑えられなくなった状況下では、わずかの気温低下であっても「あつい」街を行く人にとって「ドライミスト」は、一つの憩いの場所になると思います。
深刻な環境問題を背景に、環境に配慮した事業計画が社会的責任として企業に問われている今、ヒートアイランド対策が国や自治体だけでなく企業にも求められています。当社の長年にわたる消火装置の技術力から生まれたドライミストは、緑化や水の道、風の道などと共にヒートアイランド対策として認められ、涼しさ・心地よさ・楽しさを提供し、様々な施設への導入が進んでいます。
〔参考文献〕
1)児玉奈緒子、ドライミスト散布によるヒートアイランド抑制に関する研究(第6報)空気調和・衛生工学大会、
 2005

※「ドライミスト」は能美防災(株)の登録商標です。