作品詳細

おひとりさまハウス 共用庭の連鎖による宮代町住宅地再生計画

氏名
田沼 大輔
所属
日本工業大学大学院 工学研究科 建築学専攻
研究室
小川研究室

作品概要

現在わが国では、人口が減少する一方で、世帯数は増加する傾向にある。人口構成の面では、生産年齢人口が減少し、高齢者や単身者が多くを占めている。また、結婚や出産を前提とせず生きてゆくことを想定した、「おひとりさま」と呼ばれる女性の増加も伝えられている。配偶者を亡くし一人暮らしとなった高齢者や、親元を離れ大学に通う学生等も加えれば、単身世帯により形成される社会へと大きく変化しつつあるといえる。一方で、人々の居住の受け皿たる住宅地は、その多くが成長社会時代につくられたものであり、単身者を中心とした現代の家族構成にそぐわないこと、魅力的な共有空間等に欠けることなどから、過去の遺物となりつつある。このように、社会が急激に変化するなか、 個人を尊重しつつ共存するといった、新たな価値観に基づいた生活の場へと住宅地を再編する方法が求められていると思われる。こうした状況を踏まえ、本設計では、夫婦十子供からなる従来の家族構成を前提としない、単身者を中心的な居住対象とした住宅地の再生計画を提案する。そこで、独立住宅を、いわゆるおひとりさまや、単身の高齢者及び学生等、様々な人々が共同で利用できる庭をもつ建物へと改修することで、同地域を新たな共同性をもった住環境へと再生することを試みる。人々の活動が共用庭を通じて連鎖することで、地域に開けた住宅地となる。
プロフィール
田沼 大輔
1988年 栃木県生まれ
2007年 群馬県立館林商工高等学校 卒業
2011年 日本工業大学工学部建築学科 卒業
2013年 日本工業大学工学研究科建築学専攻 修了

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