作品詳細

シルク・ライン・ファクトリー - 低利用貨物軌道の活用による結城紬産業振興地区計画 -

氏名
松本 遼平
所属
宇都宮大学大学院 工学研究科 地球環境デザイン学専攻
研究室
安森亮雄研究室

作品概要

近年、産業構造転換や地域衰退の影響を受け、廃線や低利用になる鉄道路線が増えている。線路跡地はそのほとんどが未整備で、整備を行っている跡地では遊歩道・緑道 整備や道路整備を行っているが、旧軌道空間の整備のみに留まっている。こうした鉄道路線のひとつになりつつある栃木県小山市東地区の高岳製作所専用線は、大型変圧器を運搬するために敷設された貨物軌道であり、年数回しか利用されていないが近年、市によって住宅地開発におけるコミュニティ路線化が検討されている。

また、同小山市の伝統産業である結城紬産業は明治期から続く市の産業の一つであったが、技術革新の影響を受け衰退が進んでおり、歴史ある手作業による伝統技術の数々が我々の世代で途絶えようとしている。

そこで本計画では低利用貨物軌道と隣接する空地を利用し、再構築した結城紬産業の生産工程を接続することにより、伝統の継承を目的とした、日常生活と一体となる街の生業が創出する産業地区計画を提案し、栃木県小山市東地区に生きられた風景を展開する。

■シルク・ライン・ファクトリー
 結城紬産業に関わる5つの拠点より構成される。
① 育む棲家
養蚕飼育による繭玉生産を担う作業場
② 紡ぐ棲家
繭玉から生糸を生成する作業場
③ 括る棲家
生糸の染色、模様付けを行う作業場
④ 織る棲家
染色、模様付けされた生糸を用いて反物を織り上げる作業場
⑤ マーケットプラザ
各拠点で生産した品を販売し、PRの場となる広場

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(PDF:5.8MB)