作品詳細

竹林精舎 公園・寺院群再開発

氏名
山田 安紀
所属
昭和女子大学大学院 生活機構研究科 環境デザイン研究専攻
研究室
杉浦久子研究室

作品概要

竹林精舎は池袋駅周辺に位置する実家の寺院とその周辺の4つの寺院群、そして隣接する南池袋公園の再開発の計画である。現在の池袋は再開発が進み、寺院群周辺は様相が大きく変わり始めている。本来、人々が集まる場所であった寺院は、現在ではまちの中で異質な存在となっている。商業地域の印象の強い池袋だが、周辺には寺院が多く、豊島区内にある61の寺院の内、22寺が池袋から隣接する雑司ヶ谷にかけて存在している。
池袋周辺が寺町となった起源は雑司ヶ谷の大寺、法明寺の影響で、大多数が日蓮宗の寺院で形成されている。池袋では御会式という日蓮宗の祭りが盛大に行われており、この祭りは江戸時代から続き、池上本門寺と並び称される関東では二大地域となっている。現在においても御会式による結が存在し、寺と共に宗教的なものが地域には根付いる。原初的な寺院である「竹林精舎」という竹林の中に釈迦と修行僧が集い説法を行う仏教空間の始まりの形にならい、ビルが林立する池袋において建てることで象徴性を見いだすのではなく、新たな寺院の象徴として竹林からなる「空」なる空間をつくった。
本堂、僧坊、という最低限に必要な建物をつくり、墓を含んだ竹林のランドスケープをつくった。都市における新たな寺院空間を提案する。

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