Gallery作品詳細
拡張する石の風景
- 記憶に残る伊予大島 -
- 氏名
- 黒木 志保
- 所属
- 昭和女子大学大学院
生活機構研究科 環境デザイン研究専攻 - 研究室
- 杉浦久子研究室
- 作品概要
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研究室活動で2年半にわたり通った愛媛県今治市大島宮窪町。活動中に「ここをどうしたら良いと思うか」と尋ねられた町内のある場所に、大島石による建築を展開した。
現地プロジェクトを通して、現地の石屋の方々とともに積石の施行技術を体験し、私は彼らの地域資産への誇りに共感すると同時に、存続の危機にあるそれらのものを守りたいと思った。石の建築の可能性を求め、現代建築も含め、調査、分析したが、最終的にたどり着いたのはここ大島に根付く石積技術であった。現役の採石場がある大島宮窪町は擁壁を持つ住宅や巨大な石垣。
この提案では、この石の風景を拡張するように石積に機能と造形を与え設計した。石積のランドスケープはうねるように流れ、そのまま建築化していき、内と外の境界なく広がりを感じさせる。見え隠れする風景と一体化する建築、建築自体が風景の一部となり、訪れた人は、巡り歩く中で内外の境界なく宮窪の風景の中を歩く。すでにある魚市場、和船倉庫、博物館、集会所の機能は保ちつつ、コテージ、和船カフェ、石風呂を備えたシンボルの塔を新たに設計した。
存在感のある素材である大島石は大島の力強さと根付く文化の象徴として、誇りをもってこの町の人に技術と共に守っていってもらいたい。拡張した石の風景は、宮窪の新たな景色となって来る人に力強い記憶として描かれる。
プロフィール
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略歴
- 1994年
- 東京都生まれ
- 2017年
- 昭和女子大学 生活科学部環境デザイン学科 卒業
- 2019年
- 昭和女子大学大学院 生活機構研究科 環境デザイン研究専攻 修了