Gallery作品詳細
都市の中の自然と呼応する建築
- 江東区における公園と建築の構成関係の再考 -
- 氏名
- 森 優海
- 所属
- 日本工業大学大学院
工学研究科 建築デザイン学専攻 - 研究室
- 足立研究室
- 作品概要
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人工的に空間を構築する建築に対して、人為が加わらない自然は対立する概念であるが、それ故に建築は自然との関係によって成立しているとも言える。本計画は、空間構成の視点から、建築と自然との関係の分析と考察を通して、双方が共存する建築空間の設計提案を行うものである。
まず、近年の建築作品に関する分析を通して、建築が自然に依存したり、双方が対等に扱われるような構成関係を見出し、さらにプロジェクトの対象地とした東京都江東区の調査によって、公園・親水公園とその周囲の道および建物との配置関係を図式化し、その特徴を捉えた。
それらの分析に基づき、特徴的な環境をもつ敷地を4箇所選定し、その場所の空間的性質を活かした空間構成の手法を導き、建物の設計を行った。それらの設計は、建物ヴォリュームが道路と自然環境(公園)の境界を空間化し関連づけるような役割を担ったり、動線に沿って自然的要素を建物内に引き込んだり、水平方向の配置関係を垂直方向に変化する空間として展開したり、自然環境の縁を人の居場所としてしつらえ身体スケールで馴染ませたり、といった設計手法によるものである。
都市空間における自然と建築の関係を再考したこれらの設計は、建築が自然に呼応し共存する新たな空間の提案である。
プロフィール
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略歴
- 1994年
- 群馬県生まれ
- 2017年
- 日本工業大学 生活環境デザイン学科 卒業
- 2019年
- 日本工業大学大学院 建築デザイン学専攻 修了