Gallery作品詳細

これからの地域圏を想像してみる
- 大玉村での活動と建築計画案 -

氏名
河原 伸彦
所属
法政大学大学院
デザイン工学研究科 建築学専攻
研究室
高村雅彦研究室
作品概要

 この修士計画は、私が参加している福島県大玉村での歓藍社の活動を通したうえで考えられる設計計画に取り組むものだ。活動と設計の2つに分けてこの修士計画を構成しているのは、当たり前なのだけれど、私にとって何かをつくることは、あらゆる行動の集積にほかならないからだ。

 (活動)
歓藍社は、藍を中核にした活動によって地域の組み立て直しを試み、ちいさな圏域を生み出している。藍の栽培から始まるその活動は、地域内外の人々の共同によるモノゴトの活用や転用(たとえば、休耕地を藍畑として利用、活動の拠点として空き家の利用、藍染製品の分担生産など)によって成り立っている。私はこの活動にメンバーの1人として取り組んでいる。

 (計画)
これらの活動を前提として計画するのは、歓藍社とこの地域の拠点となっているロコハウス(染め場とカフェ)に増築する工房と宿泊施設とそれらに併せて設置する貯水システムであるが、それらの工法は活動のなかで実践されたものづくりの方法を応用し、その施工にはこの「地域」との共同で取り組む。そしてその建設とそれによって生まれる場がこの地域での活動に拡がりを与える。

 活動それ自体と、そこに身を置いてみることによって体験・観察した「そこにあるモノゴトの運動」から生まれる設計計画、そのふたつの行動・姿勢を連ね、その併存の先を描くこと、これからの地域圏を「想像」してみることがこの修士計画の目的になる。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    1992年
    石川県生まれ
    2019年
    法政大学大学院 デザイン工学研究科 建築学専攻 修了
    2017年
    歓藍社