Gallery作品詳細

岩船沖油ガス田プラットフォームの再利用の提案

氏名
迎田 泰
所属
前橋工科大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
若松研究室
作品概要

 日本ではこれまで12基の海上プラットフォームが建設されてきた。しかし、現在も操業を続けているのは新潟県胎内市沖の岩船沖油ガス田のみであり、残りの11基はすでに解体撤去済みである。海上プラットフォームの解体撤去は、構造体を海底付近で切断し海中に横倒しにし残置する方法が主流である。また、海上プラットフォームは操業停止後、航行上の安全性から海上への放置ができないため速やかに解体撤去が行われてきた。一方で日本の海上プラットフォーム建設技術は海外に輸出されるほど優れており、波浪や地震にも耐えうる堅固さを持っている。

 本設計では、日本のエネルギー生産の一端を担う海上プラットフォームを石油の生産停止後に、水族館と宿泊施設として再利用する可能性を探った。周囲を海に囲まれた巨大なスケールの建造物は、魅力的な空間に溢れている。既存の要素を手がかりに、多様な空間を創造した。

 建築を体験していく中で、海上プラットフォームの巨大な構造体を目の当たりにする。エネルギーを生産するための施設に大量の資源とエネルギーを費やしてきたことを知り、我々の生活を支える産業の途方もない巨大さを実感するのである。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    1994年
    山形県生まれ
    2016年
    前橋工科大学 工学部建築学科 卒業
    2019年
    前橋工科大学大学院 工学研究科 建築学専攻 修了