Gallery作品詳細
大規模浸水地域における地域防災避難施設の設計
- 墨田区京島地区の地域特性に着目した木造住宅密集地域モデルの提案 -
- 氏名
- 本田 偉大
- 所属
- 日本大学大学院
理工学研究科 建築学専攻 - 研究室
- 今村雅樹研究室
- 作品概要
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「つながりも生きがいも同時に失った」
これは2015年9月の関東・東北豪雨により鬼怒川の堤防が決壊し、甚大な浸水被害を受けた常総市民の言葉である。この状況は東京においても無視できる話ではなく、近年、台風の大型化や気候変動の影響を受け、大雨による河川氾濫や浸水、地すべりや土石流が増加傾向にある中、東京低地に位置する江東5区は荒川の堤防が決壊した際は大規模浸水が予想されている。
大規模浸水は頻繁に起きるものでもないが、いざ発災すると町に甚大な被害をもたらす。そのため、本計画では津波避難地域に見られる「逃げられればいい」といった画一的な構築物ではなく、地域特性に着目し地域住民が日常的に利用する地域施設が大規模浸水時には防災避難施設となることを目指した「地域防災避難施設」を設計した。また江東5区に位置し、木造住宅密集地域である墨田区京島地区を調査対象敷地として選定した。この地域は戦前からの木造長屋が残り、それをリノベーションしてカフェやクラフトショップを運営する若者たち、また地域コミュニティの核となっているキラキラ橘商店街の存在など、下町の風景が色濃く残る地域である。
この地を舞台に地域特性に着目した地域防災避難施設を提案することで、水害を乗り越える京島の未来像を提示した。
プロフィール
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略歴
- 1996年
- 東京都新宿区生まれ
- 2018年
- 日本大学理工学部建築学科 修了
- 2020年
- 日本大学大学院 理工学研究科 建築学専攻 修了
受賞歴
- 2017年
- 千代田区学生設計展2017 優秀賞
- 2018年
- 日本大学桜建審査会 駿優賞
- 卒、18全国合同卒業設計展 中川エリカ賞
- 関東支部第20回提案競技 佳作
- 2020年
- 日本大学大学院理工学研究科修士設計審査会 吉田鉄郎賞