Gallery作品詳細

Tokyo Linkage Plaza
都区部における舟運の再高度化を見据えた橋畔建築の建ち方

氏名
木村 拓登
所属
日本工業大学大学院
工学研究科 建築デザイン学専攻
研究室
吉村英孝 研究室
作品概要

近年、東京都区部において、舟運利用の再高度化を図る取り組みがみられるようになった。このことは、過重な陸上交通の代替手段としての期待に、遊覧などのアクティビティが重ねられることで、河川上の空間が都市の公共的な居場所として再発見されているとも捉えられる。本計画は、こうした河川上の空間と既存の都市空間をつなぐ橋畔部に着目し、そこに求められる建築的な性格の整理を通して、陸上と水上を断面的につなぐ立体広場としての、橋畔建築の設計提案を行うものである。

まず、世界の橋周囲にみられるアクティビティと建築を採集するとともに、都区部における橋畔部の現状を実踏調査、橋詰空間の歴史を文献調査し、類似した空間構成と考えられる橋上駅を分析することから、橋畔建築に求められる空間の性格を導いた。この性格の有効性を異なる敷地環境において検証するために、敷地は日本橋川沿いでビルの建つ雉子橋詰と、神田川沿いで地下鉄出口のあるお茶の水橋詰、公園のある和泉橋詰の橋畔部とした。それぞれの敷地が潜在的にもつ建築の形式として、地上建物、地下空間、屋根を見出し、それらの特徴と求められる性格を活かすように、常時占有されない動線空間を重ねた、周辺環境と群衆の動きにインタラクティブな橋畔建築の建ち方を提示している。

交通の結節点に求められる性格と建築の形式を結ぶこれらの設計によって、都市建築のタイポロジーの一つに橋畔建築が位置付けられた。

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プロフィール

  • 略歴
    1995年
    埼玉県生まれ
    2018年
    日本工業大学 工学部 建築学科 卒業
    2020年
    日本工業大学大学院 工学研究科 建築デザイン学専攻 修了