Gallery作品詳細
ふるさとの息づかい
- 福島県浪江町請戸 -
- 氏名
- 福田 早也花
- 所属
- 武蔵野美術大学大学院
造形研究科 デザイン専攻 建築コース - 研究室
- 長谷川スタジオ
- 作品概要
-
福島県浪江町請戸地区。東日本大震災の津波により、まちの営みが1日にして消えた。7キロ先に原子力発電所が見える。敷地から3キロ先は中間貯蔵地となっており、長期的にこの地に人が貫入することがなくなる。このような状況の中で自然と人のバランスが崩れ、この地は自然に還りつつある。
現代は技術進化の恩恵により、自然という脅威から守られる生活が送れるようになった。それによって自然に対して恐怖を感じにくい人間社会となっている。動物としての感覚の低下から人は様々な環境問題を引き起こしているようにも感じている。この街で起きた原発の事故のように、人々の麻痺した感覚は時にまちを破壊する兵器になる。
ここに自然の力と人間の力がともに拮抗しあい、風景が変化し続けるメモリアルパークを設計する。ここは長いスパンの中で、自然と人の拮抗により世界が動いていく。
自然の再生能力に甘んじて自然へ負荷を与えすぎている現代。自然と人とまち。どのようなバランスで共存するか。科学技術とどのように向き合うか。現代の人々の麻痺した感覚に問いかける場として100年後もその先も存在し続ける。
プロフィール
-
略歴
- 1995年
- 熊本県生まれ
- 2018年
- 武蔵野美術大学 造形学部 建築学科 卒業
- 2020年
- 武蔵野美術大学大学院 造形研究科 建築専攻 修了