Gallery作品詳細
ピラネージの『牢獄』にみられる「衝突」の発見とそれに基づく設計
- 氏名
- 町田 忠浩
- 所属
- 千葉工業大学大学院
工学研究科 建築都市環境学専攻 - 研究室
- 遠藤政樹研究室
- 作品概要
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ピラネージの描いた『牢獄』は掴みどころのない複雑さと魅力をもっている。
なにがピラネージに『牢獄』を描かせ、なにをもって『牢獄』は複雑で魅力足りえるのか。それを知りたかった。モノを見る視点で『牢獄』に向き合い、やがて一つの構成を見つけることができた。
版画内の多くのモノが版画内の一つの構造物、或いは一線上へ向かって集中する構成である。その構成を「衝突」と名付けた。ピラネージは意味のない構造物を「衝突」させることで空虚な中心を生成していた。
このピラネージの画法を意味のない構造物と商業施設を「衝突」させる設計手法へと置き換える。本設計の敷地は海浜幕張のイオンモールであり、ここでは利用者に対して無意識に消費を促す計画がされている。そうした計画に対して「衝突」を行うことで、複雑で曖昧な衝突部が複数生成された。
「衝突」が無数に起きている『牢獄』全体像からピラネージが一つの衝突部を切り取って『牢獄』を描いたように、現代の人は写真映えする建物の部分を切り取りSNSへ投稿する。
本設計における衝突部は人々に切り取られることで、消費を促す商業施設の計画はSNSを介してより多くの人に周知されていく。21世紀の消費地獄から脱却し自由になることを願って。
プロフィール
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略歴
- 1996年
- 東京都生まれ
- 2019年
- 千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科 卒業
- 2021年
- 千葉工業大学大学院 工学研究科 建築都市環境学専攻 卒業