Gallery作品詳細
不穏さを不穏なままに
- 氏名
- 真木 友哉
- 所属
- 東京藝術大学大学院
美術研究科 建築専攻 - 研究室
- 中山英之研究室
- 作品概要
-
不穏な事象を不穏なままに
小規模建築の密集地を斜めに貫く都市計画道路によって住宅たちが今まさに切断されようとしている。かつてそこにあった暮らしが裁ち落とされてしまうことに恐怖を感じた。
恐怖にまつわるジャンルとしてホラー映画を参照してみると、黎明期から現代に至るまで、スクリーン上のネガと背景のネガの二項によって潜在的な恐怖心・好奇心を震わせ、長きにわたりエンタメとして消費されてきた。この二項からなる恐怖の構造と都市計画における「住宅たちを抹消していく計画線の不条理さ」とそれによって現れる「ネガティブな切断面」との相関関係が生まれるのではないかと考えた。内部にあるベランダ、保存なのか解体なのか判別つかないさま。歩道橋のふりをしているもの。ネガティブな断面の先に、新しい生が獲得されていること。それが街に点在することで、不穏なオブジェクトから新たな知見が獲得される。
歴史や伝統未満ではあるが、決して捨ててはおけない街の記憶達を紡ぐ住宅たちの試案。
プロフィール
-
略歴
- 1995年
- 東京都足立区生まれ
- 2014年
- 成城高等学校 卒業
- 2018年
- 早稲田大学 創造理工学部 建築学科 卒業
- 2021年
- 東京藝術大学大学院 美術研究科建築専攻 修了