Gallery作品詳細

山における公共空間の整備と維持更新手法の提案
- 筑波山御幸ヶ原を例として -

氏名
川田 啓介
所属
東京電機大学大学院
未来科学研究科 建築学専攻
研究室
日野雅司建築設計研究室
作品概要

山と人の関わり方は多様化し、都度山には建築物・インフラストラクチャーが造られてきた。それらが山に人の居場所を作ると同時に、人の介在する風景を作り出している。近現代においては、モータリゼーションの発達により、各地の山でマス・ツーリズムが台頭し、多くの人が気軽に登山を楽しめるようになった。登山ブーム到来以降、山では近年様々な課題が浮き彫りになってきている。観光客の増加による登山道の劣化や踏み締めによる植生の衰退、インフラの老朽化、縮小社会に向けた将来的なインフラの維持管理の困難化の予想などである。従来、山は特定の管理団体によって維持管理されてきたが、山に訪れる登山者・観光客も例外なく山を守っていくという意識をいかに育て、維持管理に携わる作業員を如何に確保するかが課題となってきている。そこで本設計では、人口縮小化社会に向けて、山におけるインフラの維持更新を近年公共空間で取り入れられている市民参加型のAP(Adapt program)やLBT(Labour Based Technology)といった仕組みを参考に、山において誰でもインフラの維持更新に参加可能な建設手法を用いた、公共空間の整備と維持更新手法を考え、筑波山御幸ヶ原でケーススタディを行った。本作品が類似した問題を抱えた山においての解決の糸口となることを望む。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 東京電機大学大学院 未来科学研究科 建築学専攻

    日野雅司建築設計研究室 修士課程2年

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