Gallery作品詳細

庁舎建築における外観構成を継承する建替え手法に関する研究及び設計提案

氏名
平野 誠弥
所属
東京都立大学大学院
都市環境科学研究科 建築学域
研究室
小泉雅生研究室
作品概要

日本における庁舎建築は、戦前の様式建築を経て、戦後、装飾等を撤廃したシンプルなモダニズムに基づき建設されるようになった。これらは建替えの時期を迎えており、装飾性がない故に、既存の庁舎の外観を継承することは難しく、素材に頼ることもできない。そこで本研究では、近代建築の重要な構成要素である外観のプロポーションと立面構成に着目することとした。一方、建築は時代に合わせて変容していくべきとも言える。変容していく建築を受け容れつつも、プロポーションと立面構成によって、従来のモダニズム建築を継承していくことのできる設計手法を導き出すことを目的とする。

庁舎の外観構成要素を外形ボリュームとそれを分節する外形表現とし、近代に建設された庁舎の外観構成の傾向を把握し、最も普遍的な位置づけにあると考えられる外観構成パタン「塔屋型・横勝ち・凹凸あり」を導いた。

この外観構成パタンを用いて、3Dソフト上でのパラメータ操作による変形によって、モデルの変形が与える心理的影響を分析する実験を行い、外形ボリュームと外形表現の許容される変化を分析した。分析結果から設計プロセスを導き、それを用いて旧尾道市庁舎をケーススタディに外観構成を継承することを目的とした庁舎の設計を行い、建替え手法の有用性を示し、本研究で行った分析と設計提案についての総括と展望と今後の庁舎建築における外観構成を継承した建替え手法を提示した。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    2015年
    愛知県立蒲郡東高等学校 卒業
    2019年
    広島大学 工学部 第四類(建設・環境系) 卒業
    2021年
    東京都立大学大学院 都市環境科学研究科 建築学域 修了

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