Gallery作品詳細

敷地境界を相対化する戸建て住宅地の設計
住宅相互の構成関係の再考

氏名
鈴木 日向
所属
日本工業大学大学院
工学研究科 建築デザイン学
研究室
足立研究室
作品概要

小規模な住宅が建ち並ぶ場合、敷地境界を挟んで建物どうしが近い距離で隣り合うことになるが、境界付近の空間や隣家との関係は消極的に捉えられることが多い。そこで本設計では敷地境界を介した建物どうしの関係、および敷地境界と建物との関係を積極的に捉えた構成手法について検討し、建築空間の提案を行なうことを目的とする。

住宅地の観察を通して見出した住宅どうしの関係について、敷地境界の設定に関わること、敷地境界に対する建ち方、隣棟間隔が狭い場合の建ち方、敷地に余裕がある場合の余白の使い方、の4種類の項目を抽出し、それらを構成手法として用いた住宅群の設計を行なった。敷地境界は一般的には建物に先行して設定されるが、ここでは住宅相互の関係を考慮しながら、建物と一体的に設計している。また、敷地境界に建物の平面形状が沿うか否かを意図的に操作し、隣棟間隔に応じて敷地内に生じる外部空間の役割やバルコニー等をつくる建物形状、住宅の開放性を獲得する向きなどを積極的にコントロールしている。

以上のように本設計では、建ち並ぶ住宅相互の構成関係を再考することによって、敷地境界を越えて建物どうしの関係が連鎖し合ってつながりを形成し、住宅がまちに開かれた新たな空間の提案を行なった。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    1996年
    東京都出身
    2019年
    日本工業大学 生活環境デザイン学科 卒業
    2021年
    日本工業大学大学院 建築デザイン学専攻 修了

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