Gallery作品詳細
孤りのための空間
- 社会的孤立と地域の接点となる居場所の構築 -
- 氏名
- 阿部 夏実
- 所属
- 法政大学大学院
デザイン工学研究科 建築学専攻 - 研究室
- 渡辺真理研究室
- 作品概要
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2020年、新型コロナウイルスの流行は日本における深刻な社会的孤立の問題を浮き彫りにした。プライバシーが求められ閉鎖的になった住宅は、社会的孤立の存在をその内部に隠してしまっている。こうした「孤り」のために建築ができることは何だろうか。
敷地の足立区千住4丁目は旧日光街道・千住宿の名残である特徴的な短冊状の街区と細い路地が並列する木造密集市街地である。とある路地一帯を調査していく中で、時代の移り変わりに伴う家族構成の変化によって空室率が高まっている住まい手側の問題と、住宅と住宅の隙間や狭い路地といった、木密ならではのひとりの身体性に適した外部空間が建築と乖離してしまっている建築側の問題とがあることに気づく。
そこで、路地をゲートによって半私有地化し、通行に制限をかけることで立面を開放し、路地一帯に孤りの居場所を展開していく。住民は共用部やシェア個室、路地沿いのちょっとした外部空間などの居場所を選び取り、自宅と往来しながら住まうようになる。
こうした路地を介して孤りと地域が繋がりを意識し、互いに見守りながら共に暮らしていくことができる環境が、孤りが都市の中で豊かに過ごすための手助けとなるのではないだろうか。
プロフィール
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略歴
- 1996年
- 宮城県仙台市生まれ
- 2019年
- 法政大学 デザイン工学部 建築学科 卒業
- 2021年
- 法政大学大学院 デザイン工学研究科 建築学専攻 修了見込