第21回 JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展 2023

水平のランドマーク

氏名
黒田尚幹
所属
工学院大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
樫原研究
作品概要

現代の日本の都市空間にはタワー型建築や高層ビル群が多数存在しており、ランドマークの機能が相対的に低下しその役割を十分に果たしていないように思える。それでもなおランドマークは都市を認識するうえで重要な役割を担っており、多くの都市にとって必要不可欠なものである。このことから、これまでの「ランドマーク=高層建築」という概念を拡張していく必要があると考える。一方、現代日本の都市空間には都市開発に伴い、多くの巨大建築が誕生している。この巨大建築の中には水平方向へと延びていく“非高層巨大建造物”が多く存在する。これら非高層巨大建造物には多くの路地が突き当たっており、都市空間の様々な場所から観測されるという点においてタワー型建築と同様にランドマークとしてとらえることもできるだろう。研究ではこの非高層巨大建造物に焦点をあて、それらのランドマークとしての特徴を探り新たなランドマークの在り方を考察する。制作の敷地は首都高の地下化事業により廃道となった銀座KK線。高速道路という機能を失い形骸化してしまったKK線を銀座の街を巡るプロムナードへと変貌させる。そしてプロムナードは各所で様々な風景を生みつつも首都高という形態的なアイデンティティを保ちつつやがて水平のランドマークへと進化していく。

作品イメージ

Profile

略歴

青森山田高等学校卒

工学院大学卒

工学院大学大学院卒業予定