建築と地面
- 伊勢原ランドフォームミュージアム -- 氏名
- 門脇水萌
- 所属
- 女子美術大学大学院
美術研究科 デザイン専攻環境デザイン - 研究室
- 横山ゼミ
- 作品概要
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建築にとっての「地面」とはなんだろうか。建物の基礎としての土台、それだけではないはずだ。多くの情報を含み当たり前に存在するこの地面の面白さにスポットを当て、設計の主題とした。普段私たちから見る地面は固く、動かないイメージがある。しかし地球規模の大きいスケールで見ると、地面は簡単にぐにゃりと曲がり、海の上で動き続け、水や宝石を含みキラキラとした瑞々しいイメージをも抱かせる。伊勢原ランドフォームミュージアムは相模川沿岸の地形的特徴である「埋没谷」をテーマとして、地面や地形の面白さやダイナミックさ、そして柔らかさを感じてもらうミュージアムだ。埋没谷とは元々谷であった場所が海面上昇により海中となり、土砂によって谷が埋まったあと海面が再び下がり陸となった場所のことである。建物の外観はテーマ性が強い建築において特に重要であると考えていることから、外観に関する研究も行い建物の形状を決定した。展示はインスタレーション作品がメインであり、あくまで教科書的な学びではなく地形や埋没谷に興味を持つための感覚的な展示とした。また、ミュージアム内は全て山の傾斜を感じる緩やかな階段となっており、作品を鑑賞しながら足で地形を感じる構成となっている。
Profile
略歴
2017年 女子美術大学付属高等学校卒業
2021年 女子美術大学デザイン・工芸学科環境デザイン専攻卒業
2023年 女子美術大学大学院美術研究科デザイン専攻環境デザイン修了