マンガグラム
- マンガ表現の分析に基づく設計プロセスと建築表現の提案 -- 氏名
- 佐々木康生
- 所属
- 東京電機大学大学院
未来科学研究科 建築学専攻 - 研究室
- 建築設計研究室
- 作品概要
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今日まで、建築や都市は「マンガ」や「映画」の舞台として数多く用いられてきた。その発展として、「聖地巡礼」のような地域を巻き込む町おこしなど、都市や建築などの実空間に影響を与える文化が生まれている。本設計では、ルーブル美術館BDプロジェクトの「マンガ」を対象とし表現手法の分析を行い、実在する建築である八戸市美術館を「マンガ」にする試作を行った。そして、分析及び試作を元に「複数の視点から浮かび上がる空間」という仮説を立て、建築の設計プロセスに「マンガ」を組み込んだ「マンガグラム」を提案する。
クリエイター、地域住民、観光客の三つの視点からマンガを制作する。内観パースから抽出した「誰かわからない不特定の視点」ではない具体性と解像度の高い「キャラクター特定の視点」の集まりから建築空間が浮かび上がる。溢れる情報の中から多様性が求められる現代において、「マンガグラム」から生まれた多様な読み取りをもち多重で多義的な建築は必要だと考えた。
これらの物語を通した繋がりはイメージによって共有され、建築だけではなく街としての全体像も浮かび上がる。また、「マンガグラム」というプロセスはメディアとしての一面によって、言語化できない思考や感覚が様々な人に共有されていく。
本設計は、紙とペンから始めることが可能な「マンガ」という自主独立な文化だからこそできる新しい試みである。
Profile
略歴
1997年 千葉県松戸市生まれ
2021年 東京電機大学 未来科学部 建築学科 卒業
2023年 東京電機大学大学院 未来科学研究科 建築学専攻 修了