ハレぐるまとケごやのまちなみ
脱自家用車時代の郊外戸建て住宅地における駐車スペースを利活用した町おこし- 氏名
- 坪倉尚矢
- 所属
- 日本工業大学大学院
工学研究科 建築デザイン学専攻 - 研究室
- 吉村英孝 研究室
- 作品概要
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高度経済成長期につくられた郊外戸建て住宅地では、居住者の高齢化により自家用車での移動を前提とした宅地開発の在り方自体にも問題を抱えるようになった。こうした状況に対して、行政によるコミュニティバスの運行や出前や通信販売、店舗の移動サービス車などが住宅地に乗り入れる取り組みもみられるが、町としての賑わいに貢献しているとは言い難い状況にある。本計画は、郊外戸建て住宅地の駐車スペースに、周期的に訪れる移動サービス車と、それらを補完する小商い小屋を用いた町おこしの在り方を設計提案するものである。
まず、郊外戸建て住宅地とそこでの暮らしを、コミュニティバスの移動経路と、駅やバス停からの徒歩圏を描くことで、それらから外れた、住宅地の街路と各戸の駐車スペースを計画地とした。次に、公的な道路から私的な住宅の中間に位置する駐車スペースの空間的特性を整理し、駐車スペースを利活用する小屋と移動サービス車の空間的な特性をまとめることで小屋の設計指針とを得た。
これらのことから、駐車スペースに9つの小屋を設計し、舗装への接地の仕方と、人と場を取り持つ庇を特徴とした建ち方を示している。こうした街路に移動サービス車のキャラバンがやってくることで、祝祭性のある町並みをつくる。このことは、住人の高齢化によって、今後空くことが想定される駐車スペースの利活用方法から、郊外戸建て住宅地の暮らしを再編する可能性を示している。
Profile
略歴
1998年 兵庫県生まれ
2021年 日本工業大学 工学部 建築学科 卒業
2023年 日本工業大学大学院 工学研究科 建築デザイン学専攻 修了